Developer's Summit 2019 【15-B-5】Site Reliability Engineering at Google 聴講メモ

講演資料

  • 資料公開なし。

概要

  • GoogleにおけるSRE(Site Reliability Engineering)の実践について。

スピーカー

  • Google Cloud Japanの中井さん。

SRE(Site Reliability Engineering)とは

  • 元々はGoogleの中のシステム運用。
    • 10年ぐらい前にGoogleの中の人が出版。
  • Google外でも考え方を取り入れていこうという流れ。
  • Googleの中で生まれた考え方なので、社内文化に依存した面はたくさんある。
    • そのまま外で実践しようとすると、合う合わないは出てくると思う。
    • どう実践していくかはこれから知見が増えていくところだろう。
    • 今日はその出発点として、どうやっているのか、どういう背景に支えられているのか知って欲しい。

Googleについて

  • Google社内では技術者同士の情報共有がかなり緩やか。

  • 建前上、今日の話は公開情報に基づいて行われる。

    • 口を滑らせたものについてはツイートしないようにお願いしたい1

Googleのグローバルインフラストラクチャー

  • ミッションステートメント『世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようになる』

    • 『世界中の人々』がキーワード。
    • Googleのエンジニアが開発するアプリのターゲットユーザは『世界中の人々』。
    • 特定の人向けのアプリはなるべく作らない。
  • Google社内のプライベート回線で繋がってるのでGCPは速い。

  • コンテナのシステムで全部統一化されている。ダサい言い方だが標準化。

    • 徹底してて世界中のデータセンターが全て全く同じ仕組みで作られている。
      • アプリは確実にどのデータセンターでも動くことが保証される。
    • 世界中のデータセンタにKubernetesっぽいものが展開されている。
      • Borgのこと。
      • Borgのマスターにコードを投げつければ勝手にデプロイしてくれる。
    • ミドルウェアが全て標準で用意されていて、アプリのエンジニアはこれを使わなければならない。
      • オレオレルールを禁止している。
    • 最近はパブリッククラウドが浸透してきて、ミドルウェアレベルの標準化は浸透してきているのでは。
      • そもそもGCPはもともとGoogle社内で使っていたインフラを公開したもの。

GoogleのSREチーム

  • いわゆるシステム運用のチーム。

    • 最初はフルスタック的な運用をしていた。
    • 規模が大きくなって人が増えてくると、開発と運用のチームを分けた。
  • そのチームの最初のマネージャーがGoogleらしい人だった。

    • 運用者を雇うことをしなかった。
    • 『運用も開発者目線でやりたい。開発者に理想の運用を考えさせたらどうだろう』と考えた。
  • ゴールを明確にすることが重要。

    • システム運用、サービス運用のゴールは? →安定的にサービスを提供すること。
    • 安定運用のための開発を考えるチーム。
  • ソフトウェア開発以外の作業もたくさん存在する。

    • 50%ルール
      • 業務時間の50%以上を、ソフトウェア開発を含むシステム安定化に関わるプロジェクト活動に当てる。
      • 半分はデベロッパーとしてワクワクする業務に当てて欲しい。
      • 残り半分は一般的な運用作業。
      • 実際問題守れるのか?→一応守れている。
  • バーンアウト(Burnout)の防止。

    • SREチームは運用を開発に突き返す権利を持っている。
    • 50%ルールを守れない場合は、開発チームに突き返す権利がある。
      • 実際には簡単に突き返さない。
      • 突き返されると困るので開発側も協力して安定化に協力する。
      • あるいはマニュアル運用を減らせるように、デベロッパーとSEがいっしょに動く。
  • 全てのシステムをSREが面倒を見ているわけではない。

    • 共通のミドルウェアと重要度の高いアプリは面倒を見ている。
    • 小規模で重要度が低いアプリは開発チームが面倒を見る。
    • SREチームが関わる必要がないほど安定しているアプリは面倒を見ない。
      • SREの究極のゴールは、自分たちが運用するシステムをなくすこと。
      • が、現実はそうはならない。機能追加が多いので、新しい機能をリリースすると大抵トラブルが起きる。
      • 『世の中から病気がなくなれば医者は職業を失う』のと似ている。

SREの活動原則

  • SLO(Service Level Objective)

    • チームを超えた『安定』の共通認識。何を持ってシステムが安定してるかの共通認識を作る。
    • 数値レベルで安定度を客観判断する。
      • 例えば、
        • 『99%のリクエストに対して、サクセスステータスを返す』とか。
        • 『サクセスステータスの99%は、1000ms以内に応答を返す』とか。
    • こういうのを淡々とモニタリングしていく
  • エラーバジェット(Error Budget)

    • 1ーSLOで算出。
    • SLOの計算期間内でエラーバジェットを決めておく。
    • エラーバジェットの消費状況をモニタリングして、なくなる可能性がある場合は抜本的対策を講じる。

      • この場合は開発チームを巻き込む。
        • 開発とSLEがいっしょになって頑張ることが重要。
      • やってみないとわからないこと、本番デプロイしてみないとわからないことが山ほどある。
        • どうなるかはSREの方が知っていることが多い。
      • デベロッパーはその間、新機能リリースはフリーズする。
        • SLOを守るために注力する。
        • 困る人が出てくる場合もある。この場合、SLOの設定が悪い。
    • いろんな人が納得するSLOを議論して決定していくことが重要になってくる。

      • 実際には一発で決まらない。
      • 新規運用の場合は大雑把に決めておいて、後から調整するプロセスが走る。
  • デザインレビューの提供

    • アプリの設計段階から、安定化をゴールとしたレビューを実施。
    • SREチームが知っている安定化の知識を渡す。
      • デベロッパーのオレオレルールで作ったものを持ってこられても困る。
      • 自分たちがよく知っている標準的な設計にできる。
    • 設計の標準化、共通化が実現できるため、SREへの引き継ぎ後も人手をかけない運用ができる。
  • その他

    • Toil(労力のかかる作業)の削減。
      • Toilは悪である、というのが共通認識。
      • 削減する努力が美しいとされる。
      • 自動化で面倒な作業をなくす。
  • SRE本の英語版を読むと印象的な単語(Burnout)が出てくる。

    • システム運用の世界では嫌になる作業が山のようにある。
    • デベロッパーにつまんない仕事をさせたらみんな会社を辞めちゃうので、Burnoutを防ぐことは非常に重要。
    • 普通の発想だと、システム運用はつまらないのが当たり前になっちゃう。
    • 優秀なエンジニアにやらせると、転職先を見つけてどっかに行ってしまう。
    • ワクワクしながらやってもらうルールを考える必要がある。

障害対応のプロセス

  • 障害対応システムがGoogle社内にある。

    • 細かい障害は山のように起きている。
    • 障害対応に電話番が付いている。問題が起きたらその人に電話して障害対応が始まる。
    • 障害報告を受けた人がインシデントコマンダーになってチームに役割を割り当てる。
    • 割と自分たちでコードを見て根本原因の解決に当たろうとする。
    • SREの中だけで解決するルールは全くないので、デベロッパーに相談することも行われている。
  • 問題解決を最優先して、他人に頼ることを本人のスキル不足とは認識しないことを徹底。

  • Postmortem(事後検討)

    • 重大障害対応後、google docsで文書を開いて、記憶をダンプする。
    • 『何が問題で何が起きたのか』をダンプアウトする。
    • 言い訳をするものではなく、障害対応で得られた知見を未来に繋げる。
    • 書いていく中で改善案は出てくるので、改善のためのアクションアイテムが最後に書かれている。
    • 個人を非難する内容は絶対に書かない。
      • 個人のミスを誘発するシステムを設計したSREの責任。
      • コマンドの打ち間違いで障害が発生したのなら、コマンドの打ち間違いで問題を起こす設計が悪いと考える。
    • Google社内の全てのエンジニアに共有されている。見放題。
      • 社内の問題データベースを見ると大きな問題に対するPostmortemが出ていて、リアルタイムに皆が一斉に書き込んでいる様を眺めることもある。
      • 読んでいると勉強になる。エンジニアの教育材料としてすごく役立つ。
    • うわさによるとPostmortemを読む同好会が社内にあるらしい。
    • SREチームの中で障害対応の再現、実地訓練を行うためのシナリオとして使ったりもするらしい。

最後に

  • 同じことを外部の企業でやるのは難しいと思うが、合理性は徹底しているので、つまみ食いしてもらえればいいんじゃないか。
  • レーニングコースがあるらしい(coursera)。

    • 日本語版は出てないので、日本語化早くしろとリクエストしてほしい。
  • GCPをせっかく使うのであれば、開発した後の運用についても、SREのエッセンスを取り込んで使ってほしい。

    • それぞれの企業文化に合わせて、どのように実践していくかのディスカッションが広がっていくといいんじゃないかと思っている。

  1. もし口を滑らせた内容を気づかず私が記述していたら、こっそり教えてください。しかるべく処置します。

プログラマが第二種電気工事士を取ってみた(3.教室の受験者全部抜く)

技能試験当日

場所

千葉県の某大学でした。ちゃんとした作業台があるところでできるのかと思ったら、普通の講義室なのでちょっと面喰いましたね。

ただまぁ、受験者の前後左右の席は開けてあったので、左右のスペース的にはそれほど問題はありませんでした。

机の幅が若干狭かったんですが、まぁ困るほどではないです。

着席から試験までの間

これがまた異様に長いんですよ。10:55に着席させるくせに、試験開始は11:30~。30分以上溜めがあるんです。

本人確認とか問題配布とか、作業はいろいろあるんですが、最大の理由は技能試験用材料配布と確認のためです。

材料が配布された後、決められた時間内だけ、配布された材料を受験者が直接確認することができます。

材料に抜けがある場合は、この時間に限って交換を求めることができます。この時間を逃すと、たとえ欠品していても一切交換してもらえず、不合格確定なので、念入りに確認しなければなりません。というか、しっかり確認しておくとちょっとしたボーナスがもらえます。

というのも、技能試験の演習を2周以上回している人が念入りに確認すると、問題用紙を見るまでもなく、この時点で出題される候補問題が分かってしまいます。あぁ、この部品と、このケーブル長を求めるのはあの候補問題だよな、と。

実際、私もこの時点で出題される問題が分かったんですよ。そこでちょっと冷や汗をかきつつ苦笑したんですけどね。

前日の出来事

前日、私は最後の詰めとして、最も苦手な候補問題である、候補問題11の作成を行っていました。

候補問題11はこういう問題なんですが、私は特に金属管の取り付け作業に手間取る傾向があったのです。

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(第二種電気工事士技能試験 すぃーっと合格より引用)

もう一つ、あえて最後に候補問題11を解くことにしたのは、金属管接続時に支給される部品上の都合によります。

候補問題11で支給される金属管はねじなし電線管で、ねじなしボックスコネクタを使ってジョイントボックスに固定する必要があります。

ねじなしボックスコネクタでねじなし電線管をジョイントボックスにつなぐ際は、止めネジを切るまでねじを回す必要がある(ねじを切らないと欠陥を取られる)んですが、一度ねじを切ってしまうと再利用できなくなるので、ねじを切るのは最後にしよう、と。

本番でも忘れずにネジを切らないとな、と思いながらねじを切っていました。

再び当日に戻ると

で、当日、試験会場で部品確認をしている私の手の中には、ねじなし電線管とねじなしボックスコネクタが握られていまして。

よりによって最も苦手なこれか(冷や汗)…昨日練習してきたけどさ(苦笑い)という感じでした。

ただまぁ、この時点で候補問題が特定されたおかげで、試験開始の合図を待つまでもなく、複線図作成以降の作業シミュレーションが頭の中でできるようになります。

段取りをばっちり組み立てて、開始時間を迎えました。

あとはもう手を動かすだけです。

ただ、これだけ準備していても、やはり本番一発勝負というだけあって、開始時には手が震えてましたね。

対策サイトや教科書で『本番特有の緊張感』と言っている奴ですが、作業手順をはっきりさせて無心に手を動かしていれば、そのうちスムーズに作業できるようになります。

演習をしっかり積んだうえで、本番では自分の習熟を信じましょう。

ふと気が付くと

時計を見ると、試験終了の大体12,3分前。一通り組付け、無欠陥も確認して完成。

両手を下ろしてふと教室を見渡すと、ほかの受験者は例外なく作業を続けていました。

…どうやら教室の中で最速で完成させたらしいぞ…と。

電気工事に関する専門教育を受けたわけでもない、初受験の私が受験会場最速、というのにはちょっと驚きました。

やることもないので2度、3度と確認していると、一本だけ規定長より長いケーブルがあって。そのケーブルだけ長さを計らず、切れ端をそのまま使っていたのに気づいたので、規定長に合うように切りなおす、などという無用な調整をしていたほどでした 1

試験終了時

試験終了の合図とともに、すべての受験者が作業を止め、その後は退出票をもらって一人づつ退出していくことになります。

退出票をもらうまでの間、何とはなしに教室の左右を見ていたのですが、結構いたんですよ、作品が未完成だった人が。

まだ部品の接続どころか、ケーブルの切断の段階、という人もちらほらいました。

きっと練習してこなかったんだなぁと思いつつ、事前準備の有無で峻厳に勝敗が決まる試験会場を後にした、という次第です。

さいごに

…というのが、第二種電気工事士を門外漢のプログラマが取得する際に得た諸々の気づきでした。プログラマから電気工事士を目指す人は少なそうですが、門外漢から電気工事士を目指す人はそれなりにいると思いますので、よければ参考にしてください。

これから免状の申請に入りますが、この資格が今後私にとってどういう助けになるか、実際のところはまだ分かりません2。ソフトウェアレイヤで仕事をしている限り、独占業務範囲に入ることも少なそうですしね。

ただ、IoT系も含め、電気が関わる種々の領域におびえることなく飛び込める切符を得られたので、機会を見つけてどんどん知見と権利を活用していきたいと思っています。


  1. ケーブル長に関しては、規定長の50[%]以下のときのみ欠陥を取られるので、長い場合は問題とされず、本来は不要な作業。余裕がなければ基本的にはやらない方がいい。

  2. プログラマを引退しても別の職が得られる、という、見えざる保険的な効果もあるかもしれません。

プログラマが第二種電気工事士を取ってみた(2.ソレダメ!〜あなたの施工は欠陥品!?〜)

技能試験

情報処理技術者試験の午前試験と同じく、基本的にちゃんと準備している人であれば、筆記試験はまず突破できるはずです。

そう、本番はこれから。

概要

事前に決められた13個の候補問題の中から1つが出題され、ケーブルと部品を使って40分以内に問題に記載された一般用電気工作物を施工せよ、という試験です。

出題される問題は試験地ごとに違い、事前に知ることはできません。

詳しいことは教科書や試験要領を参照した方がいいでしょう。

必ず覚えておくべきことは2つ。

  • 40分という極めてタイトな時間しかない。
  • 『欠陥』と呼ばれるミスを1つでも作品に含めてしまった場合、一発で不合格になる。

ということです。

工具

多分これが鉄板だと思います。

ホーザンの技能試験工具セット。試験会場でも多くの人が持参していました。

他に練習用部材セット付きのものや、後述する合格シリーズのアイテムが同梱されているものもあるので、必要に応じて好きなのをお選びください。

初めての人は対策DVD付きのやつを選んで、基本作業をDVDを見ながら習得するとよいです。非常に簡潔かつポイントを押さえています。人によってはこのDVDだけで合格を狙えるかもしれません。

個人的には腕力がないので、リングスリーブの圧着がきつかったんですが 1、何度もやってるとそのうちできるようになるので、腕力が弱めな人もご心配なく。

追加工具

ホーザンはこの工具セット以外にも『合格』シリーズと称した電工試験用工具を出しているんですが、この中で、『合格クリップ』と、『合格マルチツール』は工具袋に入れておく価値があります。

合格クリップ

圧着作業前に接続の事前確認ができ、誤接続を防ぐことができる

ってのが売りのようですが、私はどちらかというと、『リングスリーブ圧着時に電線の向きと長さをそろえるための固定具』として使用していました。

技能試験では、リングスリーブによる電線の圧着はどの候補問題でも必須の工程なんですが、この際、芯線がリングスリーブから一定の長さ以上むき出しになっていると欠陥を取られてしまい、一発不合格になります。

これを避けるためには芯線むき出し部分の長さを短く揃えた上で圧着する必要があるんですが、送電用の電線は電子工作で使うような細い線と違って、中の導線が太いのでそれなりにやんちゃで、手で固定して圧着しようとすると、すぐに明後日のほうを向いてしまったりします。

特に3本、4本を束ねる場合、リングスリーブに入れづらかったりするので、この辺で結構イライラ感が出ます。こうした際に手を使わず線を固定できるので、作業の円滑化が期待できます。

ただし、試験終了時に合格クリップをつけっぱなしだと、それ自体が欠陥扱いになり、これまた一発不合格になります。

合格クリップを使う場合、リングスリーブを圧着したら、すぐにクリップを外す習慣を演習中につけておきましょう。

合格マルチツール

  • レンチ
    • ロックナットを固定できる
  • ブレード
    • 器具の電線外し穴に差し込んで電線を外す
    • ゴムプッシングに穴をあける
  • リングスリーブ保持穴

 の3つの機能がありますが、特にロックナット用レンチとして使い勝手が良いです 2

 技能試験で求められるロックナット固定には、通常ウォーターポンププライヤーを使うのですが、ジョイントボックス内にウォーターポンププライヤーを入れようとすると結構作業しづらいんですよ。

 その点マルチツールは小さくてすっと入るので、短時間での作業が求められる技能試験ではこちらがおすすめです。

部材セット

最初、『準備万端』シリーズの1回分のやつを買いましたが、本記事執筆時点ですでに在庫切れでした。2回目を回した際にはモズシリーズを買い足しています。

この辺りもお好きなのをどうぞ。

基本的にさほど変わり映えはしないはず…ですが、最初に使った準備万端シリーズとモズシリーズで、2.0[mm]ケーブル被覆の剥ぎやすさに違いがあった(準備万端シリーズのほうが剥ぎやすかった)ので、多少評判を見て選んでもよいかもしれません。

教科書

技能試験の教科書も『すいーっと合格』シリーズを見ています。

ただ、この教科書を見る前に、先ほど紹介したホーザンのDVDを見ておくのがおすすめです。

この教科書で1点だけ迷うところがあるとすると、

  • ケーブルストリッパとの付き合い方

かなと思います。

筆者は電気工事士の必須技能として電工ナイフの操作技能の習得を重視しており、基本的にケーブルストリッパなしですべての作業ができるように書いてあります。数センチ単位の配線長計測でも、ケーブルストリッパのゲージではなく、手(握りこぶしの大きさ等)や電工ナイフの長さで測定するように書いてあったりします。

合格者が電気工事士の実務に携わることを考慮した、非常に親身な配慮 3 なんですが、合格を狙うだけであれば、ケーブルストリッパをフル活用して、ケーブルストリッパでできない作業をほかの工具で実施するようにした方が良いでしょう。

逆に言うと、電工ナイフでしかできない作業には特に注意する必要があります(ゴムプッシングの穴あけと、VVRケーブルの被覆剝がし)。これらの作業は実施する問題も少ないので、意識して練習しましょう。

技能試験対策に当たってのポイント

1. ケーブルの太さからリングスリーブと刻印を求められるようにしておく。

この辺は筆記試験でも問われることなので、しっかり勉強してきた人にはそれほど苦ではないと思います。

技能試験で使う電線は1.6mmと2.0mmの2種類しかないので、この組み合わせと本数から、リングスリーブの種類と刻印を求められれば問題ありません。

  • 1.6[mm]2本=リングスリーブ『小』、刻印『〇』
  • 電線全部で8[mm]以下=リングスリーブ『小』、刻印『小』
  • 電線全部で8[mm]以上=リングスリーブ『中』、刻印『中』

だけわかっていれば、まぁ大体何とかなるでしょう。

ちなみに刻印間違いも欠陥なので、圧着する際には刻印間違いに十分気を付けましょう。私も練習中に何度かやらかしました。

2. 誤解しない複線図を書く。

複線図を2,3書くと分かると思うんですが、

  • 線が交差したとき、接続点なのかそうでないのかがわかりづらくなる
  • 隣り合った線の色が赤なのか黒なのか白なのかわからなくなる

汚く書いてしまうと、せっかくの複線図がこういう問題を抱えてしまい、施工ミスの原因になりかねません。

  • 線同士の間隔をある程度開けられる程度に大きく図を書く
  • 交差するときは大きく黒丸を書き、リングスリーブの刻印を記入しておく
  • マーカーを使って電線を色分けする

等、施工ミスを起こさないよう、明確に図を書いておくといいです。

あと、複線図を一度書いたからと言って、思考停止して作業に没頭しないようにすることも大事です。

先ほどリングスリーブのサイズの話をしましたが、特に接続、圧着施工をする際に『これで合ってるよな?』と確認を意識しておくといいでしょう。

圧着直前に複線図の記述ミスに気づいて、慌てて『複線図のほうを』直して正しい施工をした、なんてこともあったので。

3. 基本的には2周回す。

Qiitaの記事だと1周でも、って書いてありましたが、個人的には、

  • 合格率7割を目指すなら1周でもまぁ何とか。
  • 100%に近づけたいなら2周を推奨。

って感じです。

というのも、

  • 1周目の最初の数問の演習では、おそらく規定時間(40分)をオーバーする

だろうからです。

技能試験の候補問題は、どの問題をとっても基本作業の組み合わせなので、異なる問題に取り組む場合であっても、基本作業の習熟に伴って、施工に必要な時間は徐々に短くなっていきます。

最初は40分以上かかります

13問やればだいたいできるようになると思います。

って書いてあるのはそういう話です。

逆に言うと、1周だけでは、

  • 初期に取り組んだ問題は40分以内で完了することが保証されてない

ってことです。

1周目は習熟のため、2周目は確認と定着のため、と割り切って2周回すと、勝利条件をかなり固めることができると思います。

4. 必ず時間を測る。

技能試験の時間は40分しかないので、時間に余裕ができることはまずもってありません。余裕ができたとしても、確認のためにリザーブしておくのが賢明です。

このため、

  • 指定された作業を規定時間内で確実にこなせるか
  • 慣れた環境の場合、大体何分ぐらいで施工を完了できるか(何分リザーブできるか)

を知っておくことは非常に大事です。

あと、各問題の時間を計っておくと、

  • 自分が苦手なのはどの問題、どの作業なのか

如実に見えてきます。その問題は自分の弱点なので、その問題を構成している基本作業には特に注意しましょう。

ちなみに私は候補問題No.11が苦手だったらしく、いくつか作業やり直しが発生し、演習でも30分以上時間がかかっていました(ココ伏線)。

5. 完成後、各部品と配線の欠陥をチェックする。

電気工事士の技能試験の最も恐ろしいところは、実は時間ではありません。

  • 施工した電気工作物に、1個でも欠陥が存在した場合、有無を言わさず一発不合格になる。

という欠陥の存在です。

せっかくお金と時間をかけて技能試験までこぎつけたのに、くだらないミス一発で努力を水の泡にされてたまるか! と思ったら、施工終了後、各部品と接続に欠陥がないかどうか、教科書を見ながら1つ一つチェックしていきましょう。

大抵の教科書には(試験要領でもよいです)、各部品についてやってはならない欠陥が列挙してあります。例えばランプレセプタクルなら、

  • 正しく『輪作り』ができていない(巻きつき不足、巻きつきすぎ、左巻き等)
  • ネジが絶縁被覆を噛んでいる
  • 芯線が5[mm]以上はみ出ている
  • ケーブル外装が台座内に入ってない
  • ネジを締め忘れている
  • 極性を間違えている

こんな感じに欠陥が示されているはずなので、これらの欠陥が存在しているかどうかをすべてチェックし、やらかしていたら明確に認識し、きちんと施工しなおしておくことを勧めます。

6. 差し込み型コネクタは再利用しない。先に十分買っておく。

演習用に電線セットを買うと思うんですが、私が買った電線セットには、差し込み型コネクタの予備がなかったんですよ。小スリーブこそ100個ぐらい入ってたんですが、差し込み型コネクタは1周分の最小限個数しかありませんでした。

こりゃぁ使いまわすしかないのかなぁ、と思いつつWebで外し方を探し、実際に見つけて外したりもしたんですが、結構手間で時間もかかるんですよね。

そんな手間で時間を消費するぐらいなら、いっそまとめ買いして、使いまわさず捨てたほうが効率的じゃん、と。

これを買って、使いまわさずに捨ててました。失敗時の付け直しを考慮しても、50個づつあれば2周回しても十分余ります。

再利用の時間がもったいないですし、試験でも実務でも、施工失敗時の差し込み型コネクタは電線ごと切って新しいのを使うので、ケチケチせずに買ってしまった方が楽です。

7. 機器接続→ケーブル切断がおすすめ。

これは『すいーっと合格』シリーズの流儀でもあるんですが、ケーブルを先に切断して、切断したケーブルに機器をつなぐよりも、

  • 先にケーブルに機器を結線した後で、ケーブルを切断する

という手順で作業するのがおすすめです。

ケーブル切断は不可逆な作業なので、機器ごとに一つ一つ確認して切断した方が確実ですし、場合によっては結線済みのケーブルを入れ替えることでリカバリすることもできます。

大体この辺を意識して、10月下旬から12月初頭ぐらいまで、週末にひたすら演習していました。

以下、次号。


  1. 第二種電工では大スリーブは出題されないので、小中スリーブ程度で悲鳴を上げる私の腕力が弱すぎる、って話でもあるのですが。

  2. 個人的には電線外しはPanasonic純正のプレートはずし器、ゴムプッシングは電工ナイフのほうが確実だと思いましたが、この辺は好みの問題。

  3. ケーブルストリッパで取り扱えるのは一部の細い電線だけなので。

プログラマが第二種電気工事士を取ってみた(1.YOUは何しに電工を?)

はじめに

前回、情報処理安全確保支援士の経過措置対象について話をしたときに、

dimeiza.hatenablog.com

…実は私自身も、(そんなに難しくはないんですが)準備にお金がかかる資格を、(スキルの幅を広げるために)受ける算段をしているところです。

という話をしていたんですが、この度目出度く資格取得に成功したので、その辺の話をしようかと思います(多分、相当需要は少ないと思いますが…)。

第二種電気工事士については山のようにWebに情報があふれているので、包括的な体験記はここでは書きません。Webの情報を参照しながら、私が電気の門外漢(プログラマ)としてこの試験に入門した際の気づきを共有しておこうかなと。

ちょっと長くなりそうなので、短め3部構成(動機+筆記試験、技能試験、本番+余談)ぐらいで行きましょう。

全体の流れは他の情報源を見てもらいつつ、『そういえば、あいつこんなこと言ってたな』ぐらいに思い出して使うぐらいがいいと思います。

きっかけ

かねてから電子工作系で活動している人たちを見ていると、割と軒並み取ってるんですよね、電気工事士って。

多分、エンベデッドに入門してきたルートが違う(電気、電子系 or 情報系)だと思うんですが、

  • エンベデッドに関わるならもう少し電気知っといてもよくない? 1

という理由が一つ。

今かかわっているのはIoT系の仕事なんですが、この方面だとスマートグリッドだとかスマートファクトリーだとか、強電系に関わる機会もあるかもしれないなぁ、と。

  • IoT系の活動をする際に、エッジ側の強電系に手を出せると、自己完結できるのでフットワークも活動の幅も広くなるんじゃない?

という理由が一つ。

ついでに、

  • IT系以外の世界を知っておくと、仕事の幅も広がるし、IT系知識と合わせて新しい価値作れるんじゃない?

という理由が一つありました。

それと合わせて、先行事例があったのも背中を押しました。

https://qiita.com/rukihena/items/a30f07f93ca1718dff8e

業務独占資格です。今話題の情報処理安全確保支援士は名称独占資格でしかないので、電気工事士の方がつおいですね!

費用も取得こそ5万弱(うち試験と免状交付で約1.5万)ほどかかりますが、継続講習費用2もなく、3年間で15万もお布施が必要な情報処理安全確保支援士よりよほどお得じゃん、と。

試験要領

https://www.shiken.or.jp/examination/e-construction02.html

年2回実施で、筆記試験と技能試験の2種類の試験があり、筆記→技能の順で両方パスしなければなりません。

技能試験に落ちた場合、次回受験時に限り筆記試験が免除されるようです。

取得効果

https://www.shiken.or.jp/range_qualification/03.html

低圧(交流600V以下)で受電する場所の配線や設備(一般用電気工作物)の電気工事作業に従事することができます。平たく言うと自宅の宅内配線とかですね。

600V超で受電する電気設備(自家用電気工作物)の工事については上位の資格(第一種電気工事士 or 認定電気工事従事者)が必要なので、仕事で使う際には要件を満たしているかの注意が必要です。

これらの範囲は業務独占範囲なので、免状未取得者が施工すると違法になります。

筆記試験

教科書

使った教科書はこれでした。

実は翔泳社の教科書を最初に買ったんですが、

読んでみて、知識の入り方がだいぶ違うように感じたんですよ。

翔泳社のほうはまさに教科書、という感じで、知識がひたすら羅列されています。図もそれなりに多いんですが、電気工事に全く知見のない入門者が読むと、どういうわけか頭に入っていかなくて。

一方で、『すいーっと合格』シリーズの方は、絵の大半が手書きになっているんですよ。

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("ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格"から引用)

こういうのを見ていると、

  • いつも見ている天井から釣り下がってる蛍光灯は、『引掛シーリング』で吊るされ、『天井隠ぺい配線』で配線されていて、図面では実線なのか。
  • 表を歩いていると時々見かけるバネみたいなプラスチックの管、『合成樹脂製可とう電線管』で、略称は『PF』ね。

みたいな電気工事特有の知識が、普段の生活に紐づく形で入ってきました。

あと、絵中の文章も含め、基本的に読者を意識した語り口の文章になっていて、メカニズムやロジックがすっと入ってきやすい、という特徴があることに気づきました。

知識を詰め込んだだけの本と、読み手を意識した情報伝達ができている本、という差を私は感じたので、『すいーっと合格』をメインにして、翔泳社の教科書は辞書的に使ってました。多分『すいーっと合格』だけでも筆記試験はパスできると思います。

問題集

問題は前述の2冊に山のように入ってます。

電気系は情報系と違って技術的には十分確立済みで、大幅な技術のアップデートもなく、問題も一部パラメータを変える程度で多くは使いまわせるので、基本的に過去問を数年分こなせば全く問題ありません。

あと、隙間時間を使うためにアプリも使ってました。

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.gr.java_conf.ykuaapps.dk2challenge&hl=en_US

筆記試験対策に当たってのポイント

上述のQiitaとか、私が見たWeb情報には書かれていなかったポイントを。

1. 最初は暗記できてなくてもいいので、とにかく回す。

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("ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すいーっと合格"から引用)

例えば教科書を一度読んだだけで、こういうのを見て、『これは電磁開閉器で、上の方は電磁接触器、下の方は熱動継電器』って空で言える程度に暗記できるならいいんですが、普通の門外漢だとなかなか難しいと思うんですよ。

特に回路図特有の記号とか、記号下部にHとかLとか、3とか4とか書いてあっても、普通一発で覚えられないよね、と。

ただ、この辺の知識は過去問で、それはそれは嫌というほど問われます。逆に言うと、問題文を回して答えを確認するだけで、10回、20回と復習していることになるわけです。

ノートやメモにまとめたりするのも有効ですが、暗記系は最初は解けないと割り切って、問題数少な目で何度も回すのが、筆記試験知識定着のポイントでした。

あと、計算系は間違ったら、きちんと公式を確認して解きなおしましょう。どれを適用すべきか混乱することもあるので。

2. 複線図問題は捨てない。筆記試験内で読み書きできるようになっておく。

筆記試験のボーダーは6割。過去問の繰り返しで解けるとはいえ、一部の範囲を捨てると割り切って、学習を省略すれば、まぁその場は楽にはなるでしょう。

で、一部の受験記や対策サイトとかで『複線図問題は必ずしも筆記試験までにできる必要はないので、捨てても構わない』的な言説を目にしたことがあってですね。

複線図問題の学習を省略した方がいいのは以下の2パターンの人だけです。

  • 『別に資格はいらないので、電気工事士試験を筆記だけ受けて、筆記だけ合格すればいい』っていう物好きな人
  • 過去に複線図を書いて書き方を知っているか、複線図を書かなくても技能試験の回路を作れるレベルに到達している人

そうでない人は、筆記試験の段階で複線図を『短い時間で』読み書きできるようになっておきましょう。技能試験を見据えるならこの方がずっと良いです。

その理由は技能試験の練習を始めるとすぐに分かります。

技能試験では個々の部品とケーブルの配置だけが図として示されていて(単線図)、個々の電線を極性含めどのようにつなぎ合わせるべきかの記述がないのです。

www.shiken.or.jp

例えば候補問題1とかはこんな感じ。

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普通第二種電工を受けるレベルの人は、単線図を見て個々の電線をつなぎ合わせる芸当などできるわけはないので、技能試験が始まったら、まず複線図を書き、その図に従って回路を構成していくことになります。すなわち、

1. 大半の受験者にとっては、技能試験を突破するには複線図の読み書きは必須技能

なわけです。

だったら技能試験勉強時に学べばいいじゃん、って反論が出てくると思うんですが、筆記試験合格から技能試験までは約1か月半、忙しい社会人の身分ともなれば、この間どれだけ効率的に技能試験の演習をこなすかがカギなわけで。

技能試験の必須作業に複線図の読み書きが含まれているなら、演習期間に入った時点で、

2. 演習内の複線図読み書き時間を最小化し、かつ複線図の学習時間を演習期間から取り除く

ことで、より多くの演習時間を獲得することができるわけです。

もう一つ、複線図を筆記試験で解くためには、一定以上のスピードで複線図を読み書きできる必要がありますが、これは、

3. 技能試験の限られた時間内で複線図を書けるかどうかの試金石

という意味もあります。技能試験はすべての作業を40分間で終えなければならない、時間的にはかなりタイトな試験ですから、複線図の読み書き程度に時間をかけていられないのです。

そして言うまでもなく、

4. 筆記試験の複線図知識は筆記試験の点数を上げ、合格の可能性を上げる

のですから、まぁ何というか、普通に考えるとやらないという手はなくて、いわゆる『急がば回れなのです。

慣れない人にはちょっと大変ですが、複線図は読み書きに作法があるので、それを体得してしまえば楽しくすらなります。筆記試験のうちにマスターしておきましょう。

筆記で言うべきことはこれぐらいですかね。以下、次号。


  1. 大学で電気はやったんですが、大分忘れている上に机上実験程度の実技しかしてませんからね。

  2. 認定電気工事者とか一種電工は講習があるんですが、費用はせいぜい1万程度と安価。

情報処理安全確保支援士の経過措置対象者に関する問い合わせと、回答を受けた私の決断

はじめに

 ここしばらく表題の件でIPAと話をしていたんですけど、彼らと経産省から回答が来たので、経過措置対象者たる私1 の肚も決まったという話でもしようかなと。

情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)と経過措置対象者について

 情報処理安全確保支援士という『国家資格』があります。この資格は登録することで名乗ることを許される名称独占資格です。

 この資格はIPA(情報処理推進機構)が情報処理技術者試験と同時に実施する試験に合格すると、登録する権利を得ることができるのですが、IPAが過去に実施していたセキュリティ関連試験である『情報セキュリティスペシャリスト』と『テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)』の合格者も、2018年8月19日までに申請を行うことによって、登録を行うことができます。

 これは経済産業省令に基づく経過措置によるもので、この経過措置を受ける2資格を有する者のことを『経過措置対象者』と呼びます。

経過措置の法的根拠

   経過措置対象者が登録資格を有する法的根拠は、情報処理の促進に関する法律施行規則(平成28年経済産業省令第百二号)の附則第4条によります。

この省令による改正前の情報処理技術者試験規則(以下「旧規則」という。 ) の規定による情報セキュリティスペシャリスト試験又は情報処理技術者試験規則等の一部を改正する省令(平成十九年経済産業省令第七十九号)による改正前の情報処理技術者試験規則の規定によるテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験に合格した者は、支援士試験に合格した者(ただし、この省令の施行の日から起算して二年を経過するまでの間に、法第十五条の登録を受ける場合に限る。 ) とみなす。

 つまり、省令施行の日から2年以内に登録を受けた場合、経過措置対象者は支援士試験に合格した者と見なされるというのが、経過措置対象者が登録を受ける法的根拠になります。

 省令の施行日は平成28年(2016年)10月21日です。

 一方で、情報処理安全確保支援士試験の事務を代行するIPAは半期に1回しか登録事務を行っていないので、10月21日以前の直近の登録締め切りである、2018年8月19日が、経過措置対象者が措置を受けることができる最後の締め切り、というわけなのです。

 なので、IPAは経過措置対象者にこんなハガキまで送って知らせてきたわけです。

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経過措置対象者の地位

 ところが、実は経過措置対象者の登録資格は、情報処理安全確保支援士試験合格者と比して、非常に不安定なものなのです。

 ここで問題になるのは以下の文章です。

支援士試験に合格した者(ただし、この省令の施行の日から起算して二年を経過するまでの間に、法第十五条の登録を受ける場合に限る。 ) とみなす。

 実はこの文章には、法的に2つの意味があります。

  1. 2年以内に登録を受ければ支援士試験に合格したものとみなす。

2. 当該登録を受けた事実が消滅した場合、経過措置対象者は支援士試験に合格した者『ではなくなる。』

 法的には2が厄介でして。

 普通に考えると、過去に行われた事実が消滅することってないじゃないですか。ところが、法的にはあり得るんですよ。

 民法第121条にこうあります。

第百二十一条 取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。

 つまり取消という行為が行われた場合、法的には、当該取り消された行為が、(取り消された時点ではなく)、そもそもの初めからなかったこととなるわけです。

 これが、IPAがWebページに載せているFAQのQ2-18(登録が取り消された後の再登録)の法的根拠になります。

お問合せ・FAQ:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

Q2-18.経過措置対象者の場合、登録が取り消されたあとに再登録は可能でしょうか?

A.経過措置対象者の場合、登録申請できるのは2年間です(平成30年8月19日申請締切)。登録が取り消された場合は、その後2年間登録ができませんので、再登録するためには、新たに情報処理安全確保支援士試験に合格することが必要となります。

 これにより、支援士試験合格者と経過措置対象者の間に、取消について異なる法律効果が発生するわけです。

支援士試験合格者:取消を受けても支援士試験合格の地位は変わらないので、2年待てば再登録可能。

経過措置対象者:取消を受けると経過措置期間内の登録の事実が消滅する→支援士試験合格者と見なされない→そのままでは再登録できず、支援士試験合格が必要。

消除について

 この辺のことを考えながら、IPAのページで申請書類一式を見ていた私は、こんなものを見つけて考え込んだんですよ。

情報処理安全確保支援士登録消除届出書

https://www.ipa.go.jp/files/000058522.pdf

 支援士は支援士の仕事を辞めるときに、登録消除を自ら行うことができます。これは情報処理の促進に関する法律施行規則24条に基づくものです。

 ところで、この消除の届出が行われたときの事務処理については、情報処理の促進に関する法律施行規則27条に規定があります。

第27条 経済産業大臣は、第二十条の届出があったとき、第二十三条の届出があったとき、第二十四条の届出があったとき、又は法第十九条の規定により情報処理安全確保支援士の登録を取消し、若しくは期間を定めて情報処理安全確保支援士の名称の使用の停止を命じたときは、登録簿の当該情報処理安全確保支援士に関する登録を訂正し、若しくは消除し、又は当該情報処理安全確保支援士の名称の使用の停止をした旨を登録簿に記載するとともに、それぞれ登録の訂正若しくは消除又は名称の使用の停止の年月日を記載するものとする。

 この辺りを見たときに、こう思ったんですよ。

  • あれ? 登録の自己消除を行うと消除の記録が残るのだけど、それでも最初からなかったことになるの?

IPAに聞いてみた

 そこでIPAに聞いてみたわけです。

  • 消除を行った場合、記録が残るのだから取消とは異なる効果を有するのではないの?

 と。

 IPAが最初に返してきた回答は、単なるFAQの焼き直しだったんですが、上記の論点をもっとはっきりさせて問い詰めたところ、経産省と協議したらしく、先日IPAがその経産省の応答を送ってきたんですよ。

情報処理の促進に関する法律施行規則(平成28年経済産業省令第百二号)附則第4条において、改正前の情報セキュリティスペシャリスト試験又はテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験に合格した者は、「支援士試験に合格した者(ただし、この省令の施行の日から起算して二年を経過するまでの間に、法第十五条の登録を受ける場合に限る。)とみなす。」となっています。

 この「場合に限る」とは、「施行後2年以内に登録されている状態にある場合」に限ると解釈します。

 このため、登録が取消しになった方、又は、登録を消除した方は、登録されている状態ではありませんので、施行後2年を経過した後に、改めて支援士の登録を受ける場合には、支援士試験に合格していただく必要があります。

 ということだそうです。

 結局、消除も取消と同じ法律効果を有するというのが、お役所側の認識という事でした。

IPAに同時に伝えていたこと

 法的には無理筋なのかもしれませんが、一応IPAにはこう伝えていたんですよ。

  • 現状、支援士登録、講習費用に見合ったメリットが登録者に与えられているとは毛頭思えない。
  • 経過措置対象者に消除と将来の再登録の自由を与えることで、現状メリットがない登録講習費用負担を強いることを回避すれば、登録者をもっと増やせるのでは?

 また、IPAは登録消除時の取り扱いについてFAQでも何ら言及しておらず、各種法令にも登録消除時の明示記載がなかったので、適切な法運用をしているのか疑念がある(審査請求の対象となりえるのでは?)、というところまで話をしていました。

 が、審査請求を受ける上級官庁の経済産業省がこう答えを返してきたとなると、仮に請求を起こしたところで徒労に終わるのは間違いないので、この辺が私の引き際かな、と思いました。

費用対効果、価値の検討

 彼らがそういう態度で経過措置対象者に臨む、ということであれば、私としては登録以外の他の選択肢を机上に並べながら、自己の原点に返ってデジタルに考えざるを得ないわけです。

 すなわち、

  • 3年間で15万(5万/年)の費用、約3人日の講習時間は、自己のキャリアプランに対して明確なリターンをもたらす、有益な投資たり得るのか?

 と。

 しかし、10回考えても得られる結論は微塵も揺るぎませんでした。

  • こんな不安定な地位を維持するのに使うぐらいなら、その登録講習費用と講習時間、他の資格や技術習得に使った方が圧倒的に有益。

自己研鑽の観点から見た適切な投資先

 例えば他のIPA資格という狭い範囲で捉えなおしても、年2回の高度試験合格に投資する金額としては、年5万でも場合によってはお釣りがくるでしょう。1個に絞るというならトレーニングコースの学費すら捻出できます。

 ベンダー資格なら2,3万ぐらいは普通にかかりますよね。(こいつも有効期限付きですけど)最近儲かる資格と言われているAWS認定を代わりに受けたっていいでしょう。選択肢は無数にあります。

 言わんやセキュリティ資格なら、世界に通用するCISSP、GIACを受けるために投資した方がさらなる挑戦ができますよね。

 …実は私自身も、(そんなに難しくはないんですが)準備にお金がかかる資格 2 を、(スキルの幅を広げるために)受ける算段をしているところです。

 そもそも、投資先を資格に絞る必要すらないわけです。資格に関係なくセキュリティを学習する場に投資することは可能なのですから。サイバー攻撃対応訓練、CSIRTの訓練をしているところも今はたくさんあります。

ペーパー試験資格の登録に拘る意味

 先日このセミナーに出てきたんですけど、

www.ipa.go.jp

 パネルディスカッションの場で、パネリストの一人が『資格試験はペーパー試験でしかない』 3 と言ってたんですよ。じゃあこだわる必要なくね? って話ですよね。

 もっと言ってしまうと、後日どうしても支援士資格が欲しい、という状況になったなら、その時5700円払って、改めて受けて取ればいいじゃないですか、と。取れる実力があるという推定故の経過措置なわけですから。

 そうなると、酷い言い方ですが、経過措置対象者が登録に拘るのは、単に『試験を受けるのが面倒』という事でしかないな、と。私自身もそういう認識があったなぁと自省しました。

 しかも登録講習の内容については、IPAの主張とは裏腹に懐疑的な見解が散見されていてですね…。

ameblo.jp

登録セキスぺを『オワコン』にする自己研鑽

 こうやって棚卸してくると、経過措置対象者として登録を受けることで、費用負担的にも姿勢的にも、かえって自己の成長に縛りをかけてしまうなぁと思いました。

 本当にスキルアップを考えていくのなら、たかだか日本国内の1資格を登録維持するための費用にではなく、外の世界に打って出るための投資のために財布の中身をぶちまけたほうが、エンジニアとしてはプラスになるよね、と。

 『登録セキスぺは自分にとっては通り過ぎた道、すなわちオワコン』という姿勢で、新たな技術領域、もっと広いセキュリティの世界を学んでいきたいという思いを強くしました。

さいごに

 そういうわけで、私は登録のことは忘却して、今後も『情報セキュリティスペシャリスト4と名乗りつつ他の研鑽に精を出しますが、これをお読みになった、去就に迷われている経過措置対象者の方は、改めて登録講習の投資が、真に自分にとってプラスになるかをご一考なさることをお勧めします。

 あ、ちなみに、支援士試験を受けようか迷っている人は、特に迷わなくていいのでそのまま受けましょう。

 受験の過程における知識の獲得と、支援士登録資格の取得自体には意味があります。

 そのうえで合格の暁には当面登録せず、IPAにも国庫にも金を入れずに静観することをお勧めします。


  1. 2015年秋合格。ぶっちゃけ支援士と区切られるほど、試験で要求された知識に差はないと思っています。

  2. 実はIT資格ですらありません。

  3. 多分口が滑ったのでしょう。『確かにそうかもだけど、それこの場で言っちゃっていいのかよ』とは思いましたが。

  4. といっても、IPA資格ベースで自己紹介するときは、(IPAの職員が件のセミナーで、ITアーキテクト』って間違えて読んでいた)『システムアーキテクト』で大抵通してます。

HD ピコ レーザー プロジェクター 自作キット for Pi [HD301D1]を組み立てて使ってみた

はじめに

 Twitterを見ていたら、たまたまこんなのを見つけてですね。

 実は我が家ではずいぶん昔に"羊の皮をかぶったオオカミ"と呼ばれたこれを使っていたんですが(1万円ぐらいで買いました)、

https://www.amazon.co.jp/Wis-KVD-Z240K-%E7%A5%9E%E7%94%B0%E7%84%A1%E7%B7%9A%E9%9B%BB%E6%A9%9F-%E9%AB%98%E8%A7%A3%E5%83%8F%E5%BA%A6%E5%B0%8F%E5%9E%8B%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/B00ABYEUBKwww.amazon.co.jp

 そろそろ年季も入ってきたのと、(ファンを交換したにも関わらず)そこそこファン音がするので、次世代品をそれとなく探していたところだったので、何も考えずにポチって見ることにしました。

 組み立てて使ってみたところ、簡単に組み立てできて、なかなかの使い勝手が期待できそうなので、写真を付けて組み立て手順を共有してみます。

部品

 こんな感じです(ヒートシンクの袋だけ撮り忘れてたので別撮り)。

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組み立て方

1. ①のねじで入出力用基板を金属板に固定

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2. フィルムケーブルをヒートシンク付き基板(レンズ付き基板)と入出力用基板に差し、レンズ付き基板を1のねじで金属板に固定

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 フィルムケーブルは"TOP"って書いてある方を上にします。

3. ②のねじで③のスペーサーを金属板に固定

上面

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底面

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 この底面中央の大きなねじ穴は三脚固定用です。

5. アクリル板のシールをはがし、④のねじでスペーサに固定

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 これで出来上がりです。簡単でしょ?

使用例

 自宅は天井がほぼ白なので、天井投影で試してみました。

 昼間(午前11時頃)ですが、1級遮光カーテンを2重にしてがっつり遮光しています。

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 これ1はPCのDVI-HDMIケーブルから入力しているんですが、PCからの入力解像度は1280x720で認識されていました。

 取り急ぎ天井に映しただけなので、角度とかは適当ですが、まぁ特に問題なく見れる感じです。

 何となくKVD-Z240Kの方が画像がくっきりしているような第一印象でしたが、もう少し使い込んでみたいところです。

設定

 側面についている音量調節の歯車はボタンになっていて、押し込むと設定画面を出すことができます。

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 最初は中国語表示なんですが、Language設定を選択すると日本語表示にすることができます。

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 明るさは最初から最大設定になっていました。

 精細度はピント調節みたいな調整でしたね。多少ぼやけているようであれば設定しておくといいかもしれません。

所感

 光量はお世辞にも強くないので、昼間ならがっつり遮光するか、夜間に使用することをお勧めします。

 ファンがないので無音なのはかなりありがたいです。

 音声出力はHDMI経由で入力できていて、ステレオピンプラグから取ることができます。

 RasPi向けってことになってますが、別にRaspberry Piが必要なわけではないので、軽く手を動かしながら小型、静音、高コスパのプロジェクタが欲しい人は、試してみてもいいんじゃないでしょうか。

 しばらく使い込んでみて、新たに感想が出てきたらまたシェアしようかと思います。


  1. やっぱりTwitterを見ていたら、これの聖地に撮影に行った人が怒られた、って話が流れてきたので興味を持って見てみました。インドア派なので多分キャンプには行かないと思いますが、現在3周目です。

おっさんエンジニアがまったり1年かけてTOEICを265点上げて800点を達成した話(4)

 最後は試験によって得られた成果と、最近の取り組みについての話でも。

TOEICに取り組んだ結果

 よく、『TOEICに意味はない』『TOEICなんてやっても無駄』とか言われたりもしますが、私にとっては結構意味がありました。

1. 一定のレベルに達すると、『英語に関わる』ことに対する抵抗感がなくなる

 一言で言うと、『英語アレルギーを克服できる』ってことです。

 私の場合大体700点台に到達したあたりから、

  • あれ? 何か英語勉強していてもあまり苦しくなくなったな

 という感覚が出てきたんですね。それどころか、

  • この英語圏の情報、取りに行ってみるか

 と、自分から英語の情報に手を伸ばせるようになります。

 昨年9月にこんな記事を書いたと思うのですが、

dimeiza.hatenablog.com

 このNUC、amazon.comで、つまり英語圏で買い物をしているんですが、実は昨年の7月に700点を達成していた後のことだったりします。

 その後、昨年11月のサイバーマンデーRyzenamazon.comで注文してみたり、先日はEssential Phoneを注文したりと、英語圏で買い物をすることができるようになったばかりか、先日はサポートを受けるために英語でチャットしたりと、自分の目的を達成するためのツールとして使い始めるようになりました。

2. 英語アレルギーを克服するまでの間は、スコアが補助輪的なインセンティブになる

 英語アレルギーを克服して、英語に自然に触れるようになると、学習と実力の間に障害なく正のフィードバックが回り始めますが、それまでの間はどうしても『分からない』『理解できない』苦痛が出てきてしまうんですね。

 自然な成長実感が得られないこうした時期においては、数値として見えるスコアが上がっていく、という『分かりやすいフィードバック』が、学習者を補助的に支えるという効果を持ちます。

 TOEICのスコアは優劣を競うものではなく、実力を序列化するものでもなく、単に『一私的団体が作成した問題をどれだけ解けたか』の指標でしかありません。どう使うかはすべて受験者に委ねられている、と言ってもいいでしょう。

 なので、受験者としては、『自分にとって最も価値のある解釈の仕方をする』のが合理的です1

 その一つとして、『成長を可視化して実感を作り出す』という使い方をしてもいいんじゃないかと思います。

3.英語で世界に働きかけられるようになる

 ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、昨年末からこんな取り組みをしていてですね。

qiita.com

qiita.com

qiita.com

qiita.com

qiita.com

 AlexaとGoogle Assistantを1台のRaspberry Piで同時に動かす、って話なんですが、両者の公式情報に当たるとすぐに分かる通り、いずれも英語の情報なんですね。

 読めるようになったので英語の情報を拾ってくる、ってだけじゃなくて、この成果をyoutube英語で公開したら、外国の人から質問が来たので、諸々やり取りしたりしています。

 さらに調子に乗って、githubに成果物を公開して、英語でREADMEを書くところまでやってしまいました。

github.com

 この辺、(特にRaspberry Pi zeroでのWakeword付き並行動作は)あまり先例のない試みなので、ほんのわずかですが世界にcontributeできたんじゃないかな、と。

 アウトプットはまだ始めたばかりで、google先生の力も借りていて、見る人が見ると下手なんじゃないかと自覚はしているのですが。

* 下手だろうが知ったことか! 全力で伝え、伝わればいいんだ!

 という開き直り感が最近出てきましてね。

 日本のAmazonで、片言の日本語で一生懸命商品を紹介しながら、それでも売り上げを稼いでいく中国の人たちの商魂を見ていると、

* 上手下手に拘らず、とにかくコミュニケーションに挑む

 ということが、今後英語を一層求められるようになるであろう、われわれ日本人が認識しておくべきスタンスなんじゃないかなぁ、と最近思い始めています。

ここから先、歩むべき道

 ぶっちゃけですね。

* 730取ろうが800取ろうが、読めない単語も多いし意味の取れない文章も多い

 のですよ。世間で憧れられているような、ペラペラスラスラの領域はまだまだ程遠いのです。

 ただ、800は一つの節目であり、私自身の今年の目標と合わせて、今後はReading, Listeningの取り組みと並行して、Speaking, Writingの2つの側面を新たに加え、4つの領域から英語を深耕していこうと思っています。

 今取り組んでいることを書いておくと、こんな感じです。

Reading

 通勤電車の中で、過去に読んだ邦訳文書の原典に当たっています。

 一つはこれ。

www.joelonsoftware.com

 私は若いころからJoel On Softwareの大ファンで、20代のころはmoreも含めて暗記する位読んだんですよ。

 これを英語で読んだらどんな感じだろうなぁと思って、邦訳があるエントリを中心に読み始めています。

 もう一つはこれ。

 これも邦訳を読んで瞠目させられた口なので読み始めていますが、まだちょっと難易度が高いかな、という印象。

Listening

 『1日1TED』と勝手に名付けたキャンペーンを絶賛実施中です。

www.ted.com

 実は枕元にiPadを据え付けていて、寝ながら動画を見れる環境があるんですが、平日は必ず寝る前に1つTEDを聞くことにしているんです。

 聞き方は、あえて日本語字幕を表示しつつ、英語を聞き取って、日本語字幕と対比する、という感じです。

 ヒアリングした単語から日本語の文章を組み立てられるか、という視点で聞くと、聞き取りの精度に自覚的になりつつ、聞き取れなくても興味深い内容を取りこぼさなくて済むので、楽しみながらヒアリングを鍛えられるかな、と思っています。

 寝る前の学習は記憶にもいいらしいですし、寝ながらで気楽に聞けるので、いい感じで続いています。

Speaking

 ここはまだ始めたばかりで、今のところは瞬間英作文に手を付け始めました。

 もう少し力を付けたら、TerraTalkとかにも手を付けつつ、慣れてきたら英会話教室かなと思っています。

https://www.terratalk.rocks/ja/www.terratalk.rocks

Writing

 この辺は先日のGitHub以来、まだあまり手がついてません。

 技術情報を英語で書ければなーと思っていますが、もう少し学習寄りの活動を視野に入れた方がいいのかも、と考え中です。

さいごに

 1年間にわたって挑んできたTOEICですが、スコアを徐々に上げながら、英語学習のループを作ることができ、いい感じで成果を収穫できたように思います。

 まだまだ会話も含めた実用には程遠いので、学習はずーっと続くのですが、とりあえず苦手を克服し、次の領域へのステップを踏むことができたかなと。

 『万人にとって有効な唯一の英語学習法はない』ので、ここに書いてあることがどれぐらいの人に役立つのか分かりませんが、私と同じように英語アレルギーに苦しみ、苦手を克服して世界を広げようとする人々(特にエンジニア)の役に、少しでも立つことができたら、筆者としては何よりの幸いでございます。


  1. そういう意識もあって、最初の回で述べたように、私はあえて非対称な解釈の仕方をしていた、というわけです。