dimeizaのブログ

興味のある技術(IoT/VR/Smart Speaker)とか、資格試験の話とか、日常で出会ったTechな話について書いています。

おっさんエンジニアがまったり1年かけてTOEICを265点上げて800点を達成した話(1)

はじめに

 先日、表題の事項が発生しまして。

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 今回に関しては、まぁなんというか、率直に言ってまぐれだとは思ったのですが、

  • もう若くもなく、学力も全盛期(20台)には到底及ばない、いいお年頃のエンジニアが、
  • 英語好きではなく、むしろ英語アレルギーを抱えた状態から、
  • バリバリがむしゃらにではなく、仕事と両立しつつ、無理せず、ゆっくり着実に
  • 予定より半年前倒しで、多くの人の目標点に到達した

 という状況になってしまったので、これは自分のやってきたことをシェアしておかないと罰が当たるんじゃないかと思い、筆を執ることにしました。

背景

 TOEICへの挑戦を始めたのはちょうど1年前ぐらいの頃でした。

仕事からの要求

 これまでも仕事の中で参照技術仕様やら何やらで、英語の読解を求められることは多かったのですが、そのたびに『なんとなく理解』『勘』『他力本願』で何とかやり過ごしてきました(と言うと関係者にすっごく怒られそうですが)。

 ただ、ここ最近は以前にもまして、対峙する技術仕様に英語の割合が増えてきたのです。

 しかもソロで動くことが増えてきていて、他人の力を借りることも難しくなってきました。

情報獲得の速度

 一方で、Twitterとかで諸外国やら、識者から流れてくる情報を眺めていると、大抵英語が最初の情報源じゃないですか。

 そして、英語で発信されたものが日本語に変換されて国内で周知されるまでに、どうしてもタイムラグが発生してしまう、と。

 技術の情報源が母国語頼みだと、タイムラグの長さによって、われわれ日本人は2種類の不利益をこうむってしまう、と思ったのです。

1.情報の鮮度が失われ、価値を失い陳腐化する。

 せっかく収集の努力をしても費用対効果が悪くなってしまいます。

2.母国語では決して発信されない情報が存在する。

  海外の技術書だと、ずーっと翻訳されない名著があったりしますよね。

 どの本だか忘れましたが、2000年代に英語で著された本が、10年以上後になって邦訳された、なんて話を聞いた辺りで、

  • 英語の情報源の取り扱いを他人には任せておけないな

 と思いました。

自分は世界を変えられるかもしれない

 もう一つ、あまり社外にアウトプットしてないので張り子の虎なんですが、IT関連のセンスは(周りの人と比べると)自分では結構あるなと思っているのです。

 小手先の技術だけではなく、取り扱う技術の広さや、設計やマネジメントの考え方、知的財産等異分野の知識など、若手にはない地力もついてきています。

 そういった(ある程度肥えた目で)、英語圏から発信されてくる情報とか、海外を渡り歩くような一流の有識者の言動行動を見ながら、不遜にも

  • こんなの、単に英語だってだけで、言っていることや考え方は(我々と)それほど大きな差はないんだな

 と思い始めてしまったのです。それどころか、

  • ひょっとして、自分は英語ができるようになったら無敵なんじゃないか?

 傍から見ると噴飯物な、根拠のない自信を持つようになってしまったのです。

 まぁ実際そんなことはないでしょうし、大抵の人は鼻で笑うと思うのですが、この、

  • 英語を学ぶことで、自分は世界を変えることができるかもしれない

 という、アウトプット、アクティブ志向のモチベーションは、実は情報を取りに行くというパッシブ志向のモチベーションよりも、自分にとってずいぶん魅力的で、大きな原動力になっていました(今でもなっています)。

そういうわけで

 2016年までに高度情報処理技術者試験に3連勝して勢いをつけ、継続的な自己学習も習慣化できたことだし、

  • ここらで一度本気になって、英語、ぶっ潰しますか

 と、昨年の初頭から取り組みを始めた、という次第でした。

スタート地点

 そもそも最初はどうだったのか、という話です。

最初のスコア

 表題の通り、265点上げて800点なわけですから、最初の結果は当然こうだったわけです。

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 600点行かないにしても、そこそこできてた方じゃん、という方もいらっしゃるかもしれません。Qiitaに掲載されていた記事の300点台よりはよほど恵まれていますね。

 この辺は、

仕事の中で参照技術仕様やら何やらで、英語の読解を求められることは多かった

 という点が多少効いてはいます。ただ、いきなり無勉強でTOEICを受けるわけはなく、年明けから多少勉強してこの数字だったりします。

これまでやってきた取り組み

 割と前からこれをやってきてはいました。

 一応最後まで走ったんですが、後半の方は惰性というか、あまりやる気がない状態で進めていて結構苦痛でした。

 あと、実はずーっと昔からこれをやってまして。

iknow.jp

 5,6年ぐらい前に友人が続けて取り組んでいるという話を聞いていて、Lifetimeプランを契約して、出勤前の時間帯とかにちまちまやっていたのですが…。

 しばらく続けていると面白い技術や技術書が出てきて、そっちに飛びついて英語の方は忘れてしまう、なんてことを何度も繰り返していました。この辺はエンジニア特有の落とし穴かではないかと思います。

 そういうわけで、世間標準からすれば英語に触れる機会は多めだったのですが、英語自体には強烈な苦手意識が伴っていました。通りの良い言葉で言うと『英語アレルギー』という奴です。

  • ググる→英語のページしか出ない→必死で日本語のページを探す→そこから読み始める

 とか、

  • 英語のページしかない→読み始める前にエキサイト先生にご登場願う 1

 みたいな行動パターンを紹介すると共感していただけるでしょうか(今までよくやってこれたな…)。

推移

 こんな感じでした。

受験日 Listening Reading Total
2017/3/12 265 270 535
2017/5/21 350 295 645
2017/6/25 380 285 665
2017/7/23 415 290 705
2017/10/22 370 340 710
2017/11/19 390 340 730
2017/12/10 355 315 670
2018/3/11 445 355 800

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 まぐれ、って言った理由が分かったでしょ? 前回の試験が予想外に悪く、今回が予想外に良かった、というのが正直なところです。

 Listeningのスコアがガッと上がっているので、最後こんな値になっているんですが、紆余曲折ありながらもじわじわ上がっている格好になっています。

 『TOEICは受け続けているとスコアは上がっていくよね』と、英語堪能な知り合いには言われたのですが、このグラフやら上述の事項やらを見て言えることは、

勉強し続けても、必ずしも順調に上がっていくわけではない。 スコアは試験の内容やらコンディションに依存して上下にブレる。

 ということです。

 TOEICのスコアに一喜一憂してはならない、とよく言われますが、一歩推し進めて私は、

* 上がったら『ハードルを越えられた』と全力で喜び、落ちたらなかったことにしてスルー

 という風に、非対象に取り扱うように心がけていました。

 ちょっと先走ってしまいましたが、ここから先、(ある意味で勉強法より大事なメンタル面について)話をした後で、実際の戦術を書いていこうかと思っています。

 以下、次号。


  1. 岡部「英語か! エキサイト先生にご登場願え!」ダル「そんなめんどいことしてられねっつの! 訳すると…ハ~イ、ポールゥ!」 …改めてこのシーン見直したんですが、ダルが使った翻訳ソフト、2010年だというのにGoogle先生真っ青の翻訳精度ですよね…。