dimeizaのブログ

興味のある技術(IoT/VR/Smart Speaker)とか、資格試験の話とか、日常で出会ったTechな話について書いています。

おっさんエンジニアがまったり1年かけてTOEICを265点上げて800点を達成した話(4)

 最後は試験によって得られた成果と、最近の取り組みについての話でも。

TOEICに取り組んだ結果

 よく、『TOEICに意味はない』『TOEICなんてやっても無駄』とか言われたりもしますが、私にとっては結構意味がありました。

1. 一定のレベルに達すると、『英語に関わる』ことに対する抵抗感がなくなる

 一言で言うと、『英語アレルギーを克服できる』ってことです。

 私の場合大体700点台に到達したあたりから、

  • あれ? 何か英語勉強していてもあまり苦しくなくなったな

 という感覚が出てきたんですね。それどころか、

  • この英語圏の情報、取りに行ってみるか

 と、自分から英語の情報に手を伸ばせるようになります。

 昨年9月にこんな記事を書いたと思うのですが、

dimeiza.hatenablog.com

 このNUC、amazon.comで、つまり英語圏で買い物をしているんですが、実は昨年の7月に700点を達成していた後のことだったりします。

 その後、昨年11月のサイバーマンデーRyzenamazon.comで注文してみたり、先日はEssential Phoneを注文したりと、英語圏で買い物をすることができるようになったばかりか、先日はサポートを受けるために英語でチャットしたりと、自分の目的を達成するためのツールとして使い始めるようになりました。

2. 英語アレルギーを克服するまでの間は、スコアが補助輪的なインセンティブになる

 英語アレルギーを克服して、英語に自然に触れるようになると、学習と実力の間に障害なく正のフィードバックが回り始めますが、それまでの間はどうしても『分からない』『理解できない』苦痛が出てきてしまうんですね。

 自然な成長実感が得られないこうした時期においては、数値として見えるスコアが上がっていく、という『分かりやすいフィードバック』が、学習者を補助的に支えるという効果を持ちます。

 TOEICのスコアは優劣を競うものではなく、実力を序列化するものでもなく、単に『一私的団体が作成した問題をどれだけ解けたか』の指標でしかありません。どう使うかはすべて受験者に委ねられている、と言ってもいいでしょう。

 なので、受験者としては、『自分にとって最も価値のある解釈の仕方をする』のが合理的です1

 その一つとして、『成長を可視化して実感を作り出す』という使い方をしてもいいんじゃないかと思います。

3.英語で世界に働きかけられるようになる

 ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、昨年末からこんな取り組みをしていてですね。

qiita.com

qiita.com

qiita.com

qiita.com

qiita.com

 AlexaとGoogle Assistantを1台のRaspberry Piで同時に動かす、って話なんですが、両者の公式情報に当たるとすぐに分かる通り、いずれも英語の情報なんですね。

 読めるようになったので英語の情報を拾ってくる、ってだけじゃなくて、この成果をyoutube英語で公開したら、外国の人から質問が来たので、諸々やり取りしたりしています。

 さらに調子に乗って、githubに成果物を公開して、英語でREADMEを書くところまでやってしまいました。

github.com

 この辺、(特にRaspberry Pi zeroでのWakeword付き並行動作は)あまり先例のない試みなので、ほんのわずかですが世界にcontributeできたんじゃないかな、と。

 アウトプットはまだ始めたばかりで、google先生の力も借りていて、見る人が見ると下手なんじゃないかと自覚はしているのですが。

* 下手だろうが知ったことか! 全力で伝え、伝わればいいんだ!

 という開き直り感が最近出てきましてね。

 日本のAmazonで、片言の日本語で一生懸命商品を紹介しながら、それでも売り上げを稼いでいく中国の人たちの商魂を見ていると、

* 上手下手に拘らず、とにかくコミュニケーションに挑む

 ということが、今後英語を一層求められるようになるであろう、われわれ日本人が認識しておくべきスタンスなんじゃないかなぁ、と最近思い始めています。

ここから先、歩むべき道

 ぶっちゃけですね。

* 730取ろうが800取ろうが、読めない単語も多いし意味の取れない文章も多い

 のですよ。世間で憧れられているような、ペラペラスラスラの領域はまだまだ程遠いのです。

 ただ、800は一つの節目であり、私自身の今年の目標と合わせて、今後はReading, Listeningの取り組みと並行して、Speaking, Writingの2つの側面を新たに加え、4つの領域から英語を深耕していこうと思っています。

 今取り組んでいることを書いておくと、こんな感じです。

Reading

 通勤電車の中で、過去に読んだ邦訳文書の原典に当たっています。

 一つはこれ。

www.joelonsoftware.com

 私は若いころからJoel On Softwareの大ファンで、20代のころはmoreも含めて暗記する位読んだんですよ。

 これを英語で読んだらどんな感じだろうなぁと思って、邦訳があるエントリを中心に読み始めています。

 もう一つはこれ。

 これも邦訳を読んで瞠目させられた口なので読み始めていますが、まだちょっと難易度が高いかな、という印象。

Listening

 『1日1TED』と勝手に名付けたキャンペーンを絶賛実施中です。

www.ted.com

 実は枕元にiPadを据え付けていて、寝ながら動画を見れる環境があるんですが、平日は必ず寝る前に1つTEDを聞くことにしているんです。

 聞き方は、あえて日本語字幕を表示しつつ、英語を聞き取って、日本語字幕と対比する、という感じです。

 ヒアリングした単語から日本語の文章を組み立てられるか、という視点で聞くと、聞き取りの精度に自覚的になりつつ、聞き取れなくても興味深い内容を取りこぼさなくて済むので、楽しみながらヒアリングを鍛えられるかな、と思っています。

 寝る前の学習は記憶にもいいらしいですし、寝ながらで気楽に聞けるので、いい感じで続いています。

Speaking

 ここはまだ始めたばかりで、今のところは瞬間英作文に手を付け始めました。

 もう少し力を付けたら、TerraTalkとかにも手を付けつつ、慣れてきたら英会話教室かなと思っています。

https://www.terratalk.rocks/ja/www.terratalk.rocks

Writing

 この辺は先日のGitHub以来、まだあまり手がついてません。

 技術情報を英語で書ければなーと思っていますが、もう少し学習寄りの活動を視野に入れた方がいいのかも、と考え中です。

さいごに

 1年間にわたって挑んできたTOEICですが、スコアを徐々に上げながら、英語学習のループを作ることができ、いい感じで成果を収穫できたように思います。

 まだまだ会話も含めた実用には程遠いので、学習はずーっと続くのですが、とりあえず苦手を克服し、次の領域へのステップを踏むことができたかなと。

 『万人にとって有効な唯一の英語学習法はない』ので、ここに書いてあることがどれぐらいの人に役立つのか分かりませんが、私と同じように英語アレルギーに苦しみ、苦手を克服して世界を広げようとする人々(特にエンジニア)の役に、少しでも立つことができたら、筆者としては何よりの幸いでございます。


  1. そういう意識もあって、最初の回で述べたように、私はあえて非対称な解釈の仕方をしていた、というわけです。