In Win Chopinをケース改造せずにLow Profile GPUを搭載する
これの日本語版です。
ぱっと見、あまり共有されていない方法だったので共有しておきます。
はじめに
Mini-ITX好きの自作erならまず知っているであろうこのケース。Chopinです。
お気に入りのケースの一つなんですが、今使っているメインPC(Ryzen 1800X)にはさらに強力なケース(DAN cases A4-SFX) 1を使っていて、このケースはセカンドマシンで使用されています。
ところで、最近良いニュースを聞いたのです。Zen2という話を。
で、これを聞いたときRyzen9 3900Xが欲しいと思ったんですが、そうなると今使っている1800Xをどうしようか、と。
理想的には1800XをChopinに入れてセカンドマシンにしたかったんですが、1800XはGPUを持っておらず、ChopinにはGPUを搭載できない、と。加えて、この上新しいケースを買いたくないなぁ、と。
ケース本体を加工して1050Tiを入れた猛者もいたんですが、
https://forums.bit-tech.net/index.php?threads/inwin-chopin-gpu-1050-ti-mod-pluto.347849/
ケースの鉄板を切断するスキルは私になかったので、何とか改造せずに1800Xを搭載できないかなぁ、と考えていました。
どうしたか
考えたのはこういうことで。
で、やってみたらできた、というわけです。
ストレージスペース:
(後述の通り絶縁シートを付けていますが、分かりやすいように外しています)
マザーボードスペース:
昨日の段階で、この環境でブートし、一定時間正常動作していることを確認しています(熱暴走等は起こっていない)
材料
GPU
- Sapphire R5 230 1G DDR3 PCI-E H/D/V
- 何枚か候補はあったのですが、これが一番小さくて薄かったので。
ライザーケーブル
- とにかくフレキシビリティの高い製品を選びましょう。もうちょい長くても(40cmぐらい?)良いかも。
細いHDMIケーブル 2本
- エレコム ハイスピード HDMIケーブル 【 Nintendo Switch 対応 】 4K 3DフルHD イーサネット対応 スーパースリム 1.0m ブラック DH-HD14SS10BK
- とにかく細いケーブルを。太いケーブルは曲がりにくいばかりか、内部スペースを消費するので、手持ちがあっても妥協してはいけません。
DVI-HDMI変換コネクタ
HDMI延長コネクタ
- ケースの壁を変換コネクタと一緒に挟みます。
絶縁シート
手順
1.Chopinのアルミニウム外装を外します。
この外装は特殊なネジで止められています(T15)。私はたまたま手持ちのドライバーで外せたのですが、お持ちでない方は入手する必要があります。
例えばこういうのですが、あまり使う機会がないのであれば、先端を付け替えられる万能タイプの方がいいかもしれません。
2.サイドパネルとプラスチックのフロントパネルを外す。
アルミニウムの外装の中にはプラスチック製のフロントパネルがあります。
プラスチック製のフロントパネルを外すと、この写真のように、フロントプレートには大きな5つの穴が開いています。
3.フロントパネルの裏に付いているUSBとオーディオコネクタ用基板を外す。
これがあるとライザーケーブルが通らないので、前面のインタフェースは諦めます。
4.ライザーケーブルをPCIEのスロットに挿す。
5.ケーブルのGPU接続側コネクタをフロントパネルの穴に通し、背面のストレージスペースに通す。
通し方は写真を参照。
6.ライザーケーブルにGPUコネクタを挿し、ストレージスペースへの格納を確認する。
このケーブル長だと斜めに入ります。もうちょい長いと垂直/水平に入るかも。
7.DVI-HDMI変換コネクタを、GPUのDVIポートに挿す。
8.Chopinのストレージスペースには3つの出力ポート用の隠し穴がある(デフォルトでは埋まっている)。このうちの大きい穴の金属の覆いを外して(手で外せる)、HDMIケーブルのコネクタ部のみを出す。ケースの外からHDMI延長コネクタを挿し、ケーブルとコネクタでケースの壁を挟むようにする。
9.もう一本のHDMIケーブルを、フロントパネルの穴を通してマザーボードスペースに通す。
10.Chopinのマザーボードスペースからは1つの出力ポート用の隠し穴がある(デフォルトでは埋まっている)。この穴の金属の覆いを外して(手で外せる)、HDMIケーブルを出す。
今回使用したケーブルだと、直接ケーブルを出すことができますが、先ほどのように延長コネクタを使って壁を挟んでも良いです。
11.絶縁シートをGPU基板の大きさに切り、基盤の上から張り付ける。
12.サイドパネルを閉じ、アルミニウムの外装を付ける。
13.あとは動かすだけ。
さいごに
これでChopinをカスタマイズせずにGPUを装着し、Ryzen7 1800Xをも動かすことができるようになりました。
今は古いCPUが動いていますが、Zen2を買った暁には、Ryzen7 1800Xに入れ替えて動かすつもりです。