dimeizaのブログ

興味のある技術(IoT/VR/Smart Speaker)とか、資格試験の話とか、日常で出会ったTechな話について書いています。

ITサービスマネージャへ 終着点と果てなき旅路(2)

 さて。ここから先は演習の具体的な話に入るのですが…。

午前II

 午前Iはいつもの通り免除なので、午前IIさえ突破できればいいのですが。

 今回の学習で面倒だったのは、『信頼できる過去問訓練場がない』ってことでした。

 いつもはここのサイトにお世話になっていました。

www.pm-siken.com

 これはプロジェクトマネージャの過去問サイトなんですが、このサイトには過去問道場というWeb問題集が用意されています。このWeb問題集はブラウザ上で回答でき、正解と解説を読みながら演習をオンライン上で行うことが出来ます。その上回答数や誤答問題の記録までしてくれます。

 プロジェクトマネージャやネットワークスペシャリスト等ではここを使って午前IIの答練をしていました。

 参考書は参考書で買っているんですが、

  • 4択問題をわざわざ紙で解く意味なんてない
  • 全ての過去問をフォローしているわけではない

 ので、ここ最近の演習は全て電子上で行っているのです。

 ところが、ITサービスマネージャに関しては、この手の信頼できる過去問サイトがなかったのが厄介なところでした。

 …いや、サイト自体はあるにはあるんですよ。ただし、

  • そのサイトの正答がIPA公式の正答と異なり、シンプルに誤りを含んでいる。
  • 解説内容が乏しく、単なる暗記に終止してしまう。
  • 文章自体に誤りを含んでいたりと品質が低い。
  • 解答率や誤答問題の記録機能がない。

 と、非常に使い勝手が悪いのです。

 この辺りはマイナー区分の呪いとも言うべき点で、受験者数が少ないことによる弊害と言うべきでしょう。

 結局私はどうしたかというと、

  • Excelで解答用紙を準備しつつ、
  • IPA公式から問題と正答のpdfをダウンロードして答えつつ、
  • 誤答問題に対しては参考書をペラペラめくりながら確認する

 という古典的な方法を使うことにしました。

 よく考えると、この手のオンライン問題集サイトがなかった頃はこうやって勉強していたわけなんですが、便利なものに慣れると人間怠惰になってしまうものです。

 しかし、一つだけ昔とは違って、私には強力な味方がいました。

  • 参考書に解説がない問題については、ChatGPT(GPT4)に解説を求める

 これはなかなか強力でしたね。過信は禁物とは言え、IPA試験で求められるような一般的な技術については、たとえ運用系の知識であってもChatGPTから引き出すことが出来ます。

午後I

 午後Iは特に代わり映えしません。いつもどおり淡々と問題を解き、淡々と参考書の解説と照合するだけです。

 ただ、ITサービスマネージャの午後I試験問題は、何と言うか日本語の文章の出来が悪い印象がありました。

 なかなか言語化がしづらいんですが、他区分と違って答えを確定させるための情報が曖昧と言うか。システム監査技術者ほどではないですが、メジャーな他区分(PM、DB等)と比較すると少し解きにくかったです。

 この辺りは私自身の運用経験不足に起因している可能性もあります。

 午後1の問題は、仮に未経験者であっても、知識があれば基本的に問題文から論理的に解けるのですが、当該分野の経験があると、ある程度推論プロセスをバイパスして(すっ飛ばして)解けるのが特徴です。

 その手の経験が不足していたがゆえに、文章の裏にある論理を追いかけきれていなかった可能性もあります。

 が、似たような条件のDBやNWではそういった感覚を感じなかったので、受験者数の少ないマイナー区分故に、日本語が十分に洗練されていない出題や問題作成者が残っているのでは、という疑惑も覚えました。

午後II

 今回一番の関門はここです。なんたって私には商用サービスの長期運用経験がないのです。

 とはいえ、区分に対する経験がないながらも、私はいくつもの論文試験を一発で通ってきたわけです。

 これとか、

dimeiza.hatenablog.com

 これのように。

dimeiza.hatenablog.com

 そういうわけで今回も想像力をフル活用して答練をしていくことになります。

 この本にも書きましたが、

zenn.dev

 論文試験において想像力を使う場合、全く未知の状態、経験0の状態から想像力だけを使って論文を書いてはいけません。 何らかの足がかりとなる自身の経験が、土台として必要になるわけです。

 一方で今回はその土台となる経験も乏しい。

 そこで今回意識したのが、『自身の周囲や自社で実施している運用業務の深堀り』でした。

自身の周囲で実施している運用業務の深堀り

 仮に、受験者が開発側の部隊の人間で、運用業務経験がなかったとしても、実際のところは様々な領域で運用業務のお世話になっているわけじゃないですか。

  • 開発時に使用するインフラの運用
    • 開発者のPC調達
    • 開発NWの構成管理、インフラ敷設
    • 社内サーバの稼働監視、メンテナンス

 などなど。

 運用部隊との接点がない開発者ですら、自分たちのインフラを運用してくれる誰かの尽力があって、初めて成果を出すことができるわけです。

 『自分たち開発部隊のインフラを管理、運用する人々のアクティビティを、午後Iまでで習得した知識から逆に類推、想定していく』というのが、私の1つ目の戦術でした。

 『社内開発部隊向けインフラ提供サービス』というのが、私の答練一発目の論文ネタだったんですが、これは開発者ならば必ず書くことができるITサービスマネージャ向けの論文テーマかと思います。

 実際の所、私の執務環境の運用を行っている人々は私の知り合いで、運用のための活動も私から結構よく見えていたので、関心事もある程度わかっていました。そこに実務書や午後Iで出てくるような運用のプラクティスを付け足していくと、仮想事例としては十分な裏付けを伴った論文ネタになるわけです。

自社で実施している運用業務の深堀り

 もう一つは自社で実施している事業が、どのような運用に支えられているかを確認したり、想定したりするアプローチです。

 自社が開発と運用の機能を持っていて、自分自身が運用との接点があると、一番書きやすいはずです。

  • 開発したシステムの運用環境での運用
    • 運用担当者との対話、協働
    • 運用環境デプロイ時の考慮事項、懸念事項

 こういうことが思い当たりますからね。

 ただ、論文に適したシステムの運用との接点がないこともあるので、その場合は実務書や午後Iで出てくるようなプラクティスをかけ合わせ、建付けとして無理のない説明を組み立てていくことになります。

 他社事例でもいいんですが、自社で実施しているビジネスのほうが論文答練の取っ掛かりとしてはやりやすいかと思います。

 これ以外の事項については、全て前述の論文攻略本に書いてあるプラクティスを使っています。気になる方は是非手にお取りください。

というわけで

 いつもどおり午前II、午後Iは過去4年分ぐらい、午後IIは10本ぐらい論文を書いておきました。

 では、決戦のバトルフィールドへ。